歯周病の治療費用はどのくらい?保険は適用される?治療内容や痛みも解説!
こんにちは。東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」です。
歯周病は高齢の方がかかる病気のイメージがありますが、実際には年齢に関係なく発症する身近な病気です。歯周病は放置していると進行し続けて、最終的には歯が抜け落ちる可能性があるため、少しでも早く治療を開始したほうが良いと言えます。
歯周病治療では、具体的にどのような治療を行うのでしょうか。また、歯周病の治療には保険が適用されるのかなど、治療費用に関して気になることも多いでしょう。
今回は、歯周病の治療内容や治療費用について詳しく解説します。
歯周病とは
歯周病とは、プラークなどに潜む細菌の感染によって引き起こされる疾患です。歯肉の腫れや出血から始まり、進行すると歯を支えている骨まで溶かします。
プラークは放置しているとやがて石灰化し、歯ブラシでは落とせない歯石へと変化して蓄積されます。歯石にはプラークが付着しやすく、歯周病の進行につながるため注意が必要です。
歯周病は初期段階では自覚症状も少ないため、気がつかないうちに進行していることが珍しくありません。歯周病になると、以下の症状が現れます。
- 歯茎からの出血
- 歯茎の腫れ
- 口臭の悪化
- 口の中がネバネバする
- 歯茎が下がって歯が長く見える
- 歯間に物が詰まりやすくなる
- 歯が浮いたような感覚がする
- 歯が揺れている気がする
歯周病の初期段階では痛みはなく、歯茎からの出血や腫れが見られます。進行すると、口臭が悪化したり、朝起きたときにお口の中がネバネバしたりすることがあるでしょう。
さらに歯周病が進行すると、歯茎が下がって歯が長く見えたり、歯を支えている骨が溶け始めて歯が揺れたりすることもあります。重度になれば抜歯が必要になる可能性も高まるので、早期に歯科医院を受診して治療を開始することが重要です。
歯周病の治療費用はどのくらい?
歯周病の治療費用は、歯周病の進行段階によって異なります。以下で、軽度・中度・重度の3段階に分けて解説します。
軽度の歯周病
症状が歯肉からの出血や歯茎の腫れ程度の軽度の歯周病の段階では、治療費用の目安は保険適用の3割負担の場合で5,000円~1万円ほどです。通院回数は、治療する歯の本数や歯石の蓄積具合などによって異なりますが2回~4回程度でしょう。
中度の歯周病
歯周病が中度になると、軽度の時よりも治療が難しくなるため、治療にかかる費用や回数が増加します。中度の歯周病の治療費用の目安は、保険適用の3割負担の場合1万円~5万円程度です。
通院回数は6回以上必要で、3ヶ月〜1年程度かかるのが一般的でしょう。
重度の歯周病
重度の歯周病になると、多くの場合で歯周外科治療が必要となります。歯周病の進行が激しく回復が見込めない場合は、抜歯しなければいけない可能性もあるでしょう。
治療費用の目安は、保険適用3割負担の場合で3万円~10万円程度です。通院回数は10回以上、1年以上の治療期間が必要なケースもあるでしょう。
歯周病の治療費用には保険が適用される?
歯周病の治療費用には、基本的に保険が適用されます。
しかし、保険治療では通院回数や使用できる薬・素材が限られています。さらに質の高い歯周病の治療を受けるには、自費診療を選択する必要があるでしょう。
自費治療は保険治療よりも費用が高額ですが、選択肢が広がったり治療期間を短縮できたりするなどメリットも多いです。歯科医師と相談して、どちらで治療を受けるか決めましょう。
歯周病の治療内容
歯周病の治療内容は、以下のとおりです。
歯周基本治療
歯周病治療では、まず歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の間の隙間の深さを測定して歯周病の進行具合を確認します。進行段階に合わせてプラークや歯石の除去、噛み合わせの調整、ブラッシング指導を行います。
歯周病の主な原因は磨き残しによるプラークの蓄積です。プラークに潜む細菌が増殖することで、歯周病が発症します。そのため、歯科医院で専門的なクリーニングを受けて徹底的にプラークの除去をしてもらうことが大切です。
しっかり歯垢と歯石を取り除いた後は、器具を使って歯の表面を滑らかにします。表面を滑らかにして、歯周病菌の再付着を防ぐのです。
歯周病が進行して歯がぐらついている場合は、咬み合わせの調整をします。噛み合わせが悪くグラついている歯に負担がかかり続けると、歯周病の進行を早める可能性があるからです。
また、ブラッシング指導で、毎日のブラッシングで汚れをしっかり取り除けるように指導します。習得した方法を自宅でも実践し、歯周病が進行しないようにしましょう。
レーザー治療
スケーラーを使用した歯石除去の代わりに、レーザーを使用する場合があります。スケーラーの歯石除去と併用するケースもあるでしょう。
レーザー治療では、歯周ポケットの奥にレーザーを当てて人の手では届かない部分の歯周病菌を死滅させます。弱った歯茎の炎症や出血の改善も期待できるでしょう。
ただし、レーザー治療は時間がかかる傾向があります。また、治療する歯科医師の技術によっては十分な効果と安全性が得られない可能性もあるため、病院選びを慎重に行うことが重要です。
外科治療
歯周病が重度にまで進行している場合や、歯周基本治療で改善されない場合は、歯周外科治療を行います。麻酔をして歯茎を切開し、器具が届かなかった歯の根に付着した歯石を取り除く処置を行います。
また、自費治療では、歯周病の進行により歯肉が退縮した部分に他の部分の歯肉を移植する治療や、溶けた骨の再生させる治療などがあります。
歯周病の治療の流れ
歯周病の治療の主な流れは、以下の通りです。
- 歯周検査
- ブラッシング指導
- プラークと歯石の除去
- 外科治療
- 再検査
- 定期検診
詳しく解説します。
歯周検査
まずは、プラークや歯石の付着具合の確認と、専用の器具を使用して歯周ポケットの深さを検査します。出血の有無や歯の動揺がないかなど症状を確認し、歯周病の進行度を調べます。
また、レントゲン撮影により、歯を支えている骨の状態を確かめることもあるでしょう。
ブラッシング指導
歯周病の最大の原因は、磨き残しによるプラークの蓄積によって歯周病菌が増殖することです。歯周病の進行を防ぐには、毎日の正しい歯磨きでプラークの除去率を上げることが最も重要です。
歯科医師や歯科衛生士が患者さまの磨き癖や磨き残ししやすい場所を把握し、ブラッシング指導を行います。正しく磨けるようになれば、歯周病の改善と再発防止につながるでしょう。
プラークと歯石の除去
専用の機械や器具を使用して、SRPと呼ばれる歯のクリーニングを行います。全体的なプラークの除去を行い、歯石がある場合は歯石を除去します。
歯石の付着具合によっては、数回に分けて除去するケースもあるでしょう。
外科治療
歯石が歯の根のほうにまで付着している場合や、SRPで歯周病が改善しない場合は、外科治療を行うことがあります。麻酔をして歯肉を切開し、歯石除去を行います。
再検査
歯石の除去が完了したら、再度歯周検査を行い歯周病の改善具合を調べます。調べた結果をもとに、今後の治療計画を決定します。
歯周基本治療を続ける必要があれば引き続き通院し、歯周病が改善している場合は定期検診を受けることになるでしょう。
定期検診
歯周病治療が終わった後も、定期的に検診を受けることが一般的です。歯周病は改善しても再発しやすい病気のため、定期検診を受けることが重要なのです。
定期検診の頻度は患者様によって異なりますが、3か月に1回程度が一般的です。
定期検診を受けることで、歯周病の早期発見・治療につながります。また、定期的に専門的な歯のクリーニングを受けることで、歯周病の再発のリスクも減らせるでしょう。
歯周病の治療は痛い?
歯周病の治療は、虫歯治療のように歯を削ったりするわけではないため、痛みを感じることは少ないでしょう。痛みを感じる場合も、歯石除去の際にチクチクする程度です。
歯周ポケットの奥まで歯石が付着している場合は、歯の根に近い部分に触れるため、痛みを感じる可能性が高いでしょう。痛みが伴う場合は局所麻酔を行えるため、基本的に歯周病の治療中に痛みを感じることは少ないと言えます。
歯周病は自然治癒する?
歯周病は、自然治癒することはありません。放置していると、どんどん進行していくでしょう。
歯周病の原因は、磨き残しのプラークや歯石の蓄積による細菌感染です。歯周病の原因となるプラークや歯石がなくなれば、歯周病の症状が改善されることはあります。
しかし、一度でも歯周病を発症したということは、プラークや歯石のない口内環境を自分自身で作り出せていなかったということです。そのため、歯科医院で専門的なクリーニングを受けて、正しいセルフケアを身につけることが必要不可欠なのです。
まとめ
歯周病の治療費用は、歯周病の進行具合によって異なります。基本的には保険適用で治療を受けられますが、歯周病が進行しているほど治療期間や通院回数が多くなるため、トータルの治療費用は高くなるでしょう。
歯周病は自然治癒しないため、少しでも早く治療を開始することが大切です。
しかし、歯周病は自覚症状が少ない病気のため、気がついたときには病状が進行していることも珍しくありません。歯周病を発症していないか心配な方は、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯周病の治療を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、妥協なき歯科医療を目指して幅広い治療に対応しています。虫歯・歯周病治療や精密根管治療、生体親和性、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。