奥歯に入れ歯を入れるメリットとデメリットは?その他の治療方法について
こんにちは。東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」です。

奥歯を失った場合の治療には複数の種類があり、どの治療法を選べばよいか迷われる方も少なくありません。入れ歯は、大がかりな治療が必要なく、費用が抑えられるのがメリットです。
ただし、デメリットもあるため、他の治療法と比較してよく検討することが大切です。
この記事では、奥歯に入れ歯を入れるメリット・デメリットについて解説します。入れ歯の種類や費用、他の治療法についても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。
奥歯に入れ歯を入れるメリットとデメリット

ここでは、奥歯に入れ歯を入れるメリット・デメリットについて解説します。
奥歯に入れ歯を入れるメリット
奥歯に入れ歯を入れるメリットは、以下の4点です。
取り外しができてケアがしやすい
奥歯を被せ物で修復する治療法もありますが、歯と歯の間や歯と歯茎の境目は汚れが溜まりやすく、ケアがしにくいといえます。その点、取り外しのできる入れ歯は、食後や就寝前に取り外し、簡単に洗浄できるのがメリットです。
臭いや汚れが気になる場合、洗浄剤を使用することで、長期にわたって清潔にできます。入れ歯のケアがしやすく、お口の中を清潔に保てるため、残っている歯の寿命を守ることにもつながるでしょう。
治療にかかる費用を抑えられる
入れ歯には保険が適用されることが多いため、費用を抑えられるのがメリットです。また、お口の中の型を取って入れ歯を作る、という簡単な治療のため、高齢者や持病のある方なども安心して受けられます。
手術が不要で幅広い方に対応可能
入れ歯の治療は、麻酔や外科手術など、大がかりな治療は必要ありません。また、1本から複数本の欠損歯に対応できるため、幅広い方が治療を受けられます。
奥歯に入れ歯を入れるデメリット
奥歯に入れ歯を入れるデメリットは、以下の3点です。
装着感に慣れるまで時間がかかる
入れ歯を装着してしばらくの間、異物感や違和感を覚えることがあります。特に、プラスチックを使用した保険の入れ歯の場合、厚くなりやすいため異物感から嘔吐反射が出る方も珍しくありません。
噛む力が弱い
入れ歯は、他の治療法と比べると噛む力が落ちるのがデメリットです。特に、保険の入れ歯は強度が低く、欠損歯が多いほど噛む力が弱くなりやすいといわれています。硬いものや粘着性のあるもの、繊維質のものなど、食べ物によっては噛みにくさを感じることがあるでしょう。
周りの歯に負担がかかる
部分入れ歯の場合、残っている歯に金具をかけて入れ歯を支えます。失った歯にかかる負担を周りの歯が支えるため、周りの歯の寿命を縮めることがあります。
さらに、入れ歯と自分との歯との間には汚れが溜まりやすいことから、虫歯や歯周病のリスクも高くなるため注意が必要です。
奥歯の入れ歯の種類

奥歯の入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があり、それぞれ保険診療と自費診療を選択することが可能です。ここでは、奥歯の入れ歯の種類について解説します。
保険の入れ歯の種類
保険の入れ歯の場合、部分入れ歯は床・人工歯はプラスチック、金具は金属で作られます。総入れ歯の場合は、全てプラスチックです。保険が適用されるため費用が抑えられ、治療期間も短いのがメリットです。
しかし、強度が低いことで異物感が出やすく、噛みづらさを感じやすいといわれています。また、部分入れ歯の場合、金具の位置によっては金属が目立つことがあるのがデメリットです。
自費の入れ歯の種類
主な自費の入れ歯は、以下の4種類です。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーとは、金具を使用せず、代わりにピンク色の床の部分で歯を挟み込んで安定させる入れ歯です。口元の審美性を損なわず、金属アレルギーのリスクもありません。クラスプで歯を締め付けることがないため、周りの歯に負担がかかりにくいといえます。
ただし、経年劣化によりフィット感が薄れることがあります。また、特殊な素材のため即時の修理が難しく、破損の際の対応に数日~1週間ほどかかることがあるのがデメリットです。
金属床義歯
金属床義歯は、歯茎に触れる床の部分に金属を使用した入れ歯のことです。金属を使用するため強度が高く、入れ歯自体を薄く作れます。そのため、異物感や違和感が出にくく、使い心地がよいです。
また、飲食物の熱が伝わりやすいことで、食事も楽しんでいただけるでしょう。
ただし、使用する金属にアレルギーがある場合は、治療ができないことがあります。
マグネット入れ歯
マグネット入れ歯とは、残っている歯の先端と入れ歯に磁石を装着し、磁力によって安定させる義歯のことです。着脱が簡単にできる上、入れ歯の安定感が高く、噛み心地がよいのがメリットです。また、保険の入れ歯のように、金具が目立つこともありません。
ただし、残存歯を支えにするため、歯の神経を抜く処置が必要になったり、お口の状態によっては治療できなかったりすることがあります。他にも、磁力がCTやMRI撮影に影響を及ぼし、検査結果が鮮明に出ないことがあるので注意が必要です。
コーヌスクローネ入れ歯
コーヌスクローネ入れ歯とは、残存歯に内冠、入れ歯に外冠を設置し、冠で固定する入れ歯のことです。残存歯を支えにするため、金具の必要がありません。見た目がよく、安定感が高いのがメリットです。
ただし、コーヌスクローネ入れ歯は難易度が高い治療のため、歯科医院によっては治療できないことがあります。費用も高くなりやすく、経済的負担になるのがデメリットです。
奥歯の入れ歯の種類別の費用

ここでは、保険と自費の入れ歯の費用について解説します。
保険の入れ歯の費用
保険の入れ歯の費用は、約5,000~1万5,000円が目安です。床の部分はプラスチック、金具の部分は金属しか選択できないものの、他の治療法と比べると費用が抑えられます。そのため、できるかぎり費用を抑えたい方や初めて入れ歯を使用する方に人気です。
ただし、安定感が劣るため、異物感が出たり噛みにくかったり、使い心地はあまりよくありません。また、部分入れ歯の場合、口元の金属が目立つことがあるでしょう。
自費の入れ歯の費用
自費の入れ歯の費用は、使用する素材や歯科医院によって異なります。また、入れ歯の範囲によっても異なるため一概にはいえませんが、費用の目安をご紹介します。
<自費の入れ歯の費用>
入れ歯の種類 | 費用の目安 |
---|---|
ノンクラスプデンチャー | 約10~70万円 |
金属床 | 約30~80万円 |
マグネット入れ歯 | 約20~60万円 |
コーヌスクローネ入れ歯 | 約80~150万円 |
お口の状態によっても費用は異なるため、自費の入れ歯について詳しく知りたい場合は歯科医院に相談しましょう。
奥歯の入れ歯の治療期間

保険の部分入れ歯の場合は最短で約2週間、総入れ歯の場合は約1か月と短期間で治療が終わるのがメリットです。
ただし、保険の入れ歯の場合は入れ歯作成の内容や使用できる素材に限りがあるため、お口にフィットした入れ歯を作りにくいという特徴があります。入れ歯が完成した後も、細かい調整が複数回必要になることが多いです。
その点、自費の入れ歯には治療内容や素材に制限がないため、オーダーメイドで入れ歯を作成することが可能です。治療にかかる時間は長くなり、約1~3か月と治療が長期に渡ることがあります。
失った奥歯を入れ歯以外で治療する方法

ここでは、失った奥歯を入れ歯以外で治療する方法について解説します。
ブリッジ
ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を支えにして歯を補う方法です。連結した被せ物により歯を補うため、自分の歯のように噛めるのがメリットです。
ただし、両隣の歯を削る必要があるため、残存歯の寿命を縮めやすいといえます。また、連結した被せ物で歯を補うため、欠損歯が多い場合や隣の歯のない最奥の歯の場合には治療ができません。
インプラント
インプラント治療は、骨にチタン製のねじを埋め込み、その上に被せ物を取り付けることで歯を補う方法です。骨と結合するチタンの特性を活かした治療法で、しっかり噛めるのがメリットです。
また、自分の歯のような見た目も回復できるため、審美的にも優れた治療法だといえます。
ただし、外科手術が必要になるため、患者さまの健康状態によっては治療できないことがあります。さらに、自費診療で1本約30~40万円が相場のため、費用が高くなるのがデメリットです。
まとめ

奥歯に入れ歯を入れるメリットには、取り外しができてケアがしやすいことや、手術が必要ないため幅広い方に対応できることなどが挙げられます。
ただし、慣れるまでに時間がかかったり、使い心地の悪さを感じやすかったりすることがあります。特に、保険の入れ歯はプラスチックを使用するため、異物感や違和感を覚えやすいでしょう。
お口のフィット感や見た目のよさを追及した入れ歯にしたい方は、自費の入れ歯を選択するのがよいかもしれません。
奥歯の入れ歯治療を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、妥協なき歯科医療を目指して幅広い治療に対応しています。虫歯・歯周病治療や精密根管治療、生体親和性、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。