保険適用の入れ歯の値段や自費入れ歯の違いとは?
こんにちは。東京都港区、「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」です。
失った歯を補うための方法として、入れ歯という選択肢があります。入れ歯には保険のものと自費のものがあり、入れ歯を検討する中でどちらを選べばよいか迷う方もいるでしょう。
今回は、保険の入れ歯の特徴や自費の入れ歯との違い、値段相場などについて解説します。入れ歯を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
保険の入れ歯の特徴
保険適用の入れ歯は、短期間で失った歯を補い、食事の際の違和感や見た目を改善することを目的としています。保険の入れ歯の土台となる床(しょう)の部分や人工歯に使える素材は、レジンのみです。
レジンはプラスチック素材のため、熱が伝わりにくいという特徴があります。食事の際に食べ物の温度を感じにくく、違和感を覚える場合もあるでしょう。
保険適用の入れ歯には部分入れ歯もありますが、歯にひっかけるクラスプと呼ばれるバネの部分には金属しか使用できません。そのため、口を開けた時に金属部分が目立ちやすいのはデメリットです。
保険適用の入れ歯は、作り始めてから早ければ2週間、遅くとも1ヵ月程度で完成します。より早く失った歯を補いたい方にとっては、大きなメリットといえます。
保険の入れ歯は早く作れますが、型取りや噛み合わせの確認に回数をかけることができないため、やや厚みのある仕上がりです。慣れるまでは違和感を覚えやすいという点には注意が必要でしょう。
特に、完成したばかりの入れ歯は、歯ぐきに当たって痛みが出たり外れやすかったりするため、通院をくり返しながら調整することになる可能性もあります。
また、保険の入れ歯は、毎日装着していると徐々に変色して擦り減っていくため定期的に作り変える必要が出てくるでしょう。プラスチック素材で強度があまり高くないので、取り扱いにも注意してください。
入れ歯をくり返し保険適用で作製するのは可能ですが、保険適用で再作成するためには、前回の作製から6ヵ月経過している必要があることも覚えておきましょう。
自費の入れ歯との違い
保険適用の入れ歯と自費の入れ歯では、どのような違いがあるのでしょうか。
審美性
保険適用の入れ歯で使用できる素材は基本的にレジンですが、自費の入れ歯では素材を自由に選ぶことができます。
例えば、入れ歯の土台部分にはシリコンや金属、人工歯の部分にはセラミック陶材を用いることが可能です。セラミックは、レジンのように経年劣化によって変色することもありません。
また、部分入れ歯の場合、歯にひっかける部分に目立たない素材を使うことや、ひっかけるバネのないシリコンの入れ歯をつくることもできます。
それ以外にも、幅広い素材の中から患者さまの希望に合わせた仕上がりを目指せるのが特徴といえます。
装着時の快適性
保険適用の入れ歯は治療にかけられる回数が少ないため、入れ歯に厚みが出たりフィットしにくかったり、歯ぐきに痛みが生じることがあるでしょう。
しかし、自費の入れ歯は保険適用の入れ歯より綿密に型取りをして、かみ合わせの調整にも時間をかけて丁寧に作ります。そのため、装着時の違和感や痛みが生じにくいというメリットがあります。
食事のしやすさ
自費の入れ歯は、熱が伝わりやすい素材で作ったり薄く作ったりできるため、保険適用の入れ歯よりも食事を楽しめるでしょう。食事は毎日行うので、生活の質に直結するといっても過言ではありません。
食べものの温度や味をより自然に感じられる入れ歯がよい方には、自費の入れ歯が良いでしょう。
強度
自費の入れ歯は自由に素材を選択できるため、強度の高い素材を選ぶことも可能です。そのため、保険の入れ歯に比べて変形や破損しにくいという利点があります。
しかし、保険適用のレジンの入れ歯は修理がしやすいのに比べ、自費の入れ歯は修理が難しいというデメリットがあるので、注意が必要です。
寿命
メンテナンスをしっかり行えば、自費の入れ歯は10年以上の使用できるといわれています。保険適用の入れ歯の寿命が3~5年程度なので、寿命を重視する場合は自費の入れ歯を選択したほうが良いかもしれません。
ただし、上述したとおり自費の入れ歯はレジンに比べて修理が難しいため、万が一変形や破損を起こした場合には、作り変えが必要になる可能性が高いです。
完成までにかかる期間
自費の入れ歯では綿密に型取りを行って、患者さまに合うように作成します。噛み合わせの調整にも時間や回数をかけるため、入れ歯が完成するまでには3ヵ月程度かかるでしょう。
保険の入れ歯は2週間~1ヵ月で完成するため、より早く入れ歯を完成させたい方は、保険適用の入れ歯を選択すると良いかもしれません。
保険適用の値段相場
保険適用の入れ歯は、部分入れ歯と総入れ歯によって異なります。
部分入れ歯とは、歯を1本〜複数本失った場合に使用する入れ歯のことです。部分入れ歯の費用は失った歯の本数によって変動しますが、3割負担で5,000~1万円程度が相場とされています。
総入れ歯とは、上下どちらか、または両方全ての歯を失った場合に使用する入れ歯のことです。上下どちらか片顎のみの費用相場は、3割負担で1万円~1万5,000円程度です。
保険適用であれば、部分入れ歯でも総入れ歯でもそれほど大きな違いはありません。
保険の入れ歯を選ぶ場合の注意点
保険の入れ歯を選ぶ場合には、いくつかの注意点があります。
耐久性が低い
保険適用の入れ歯にはプラスチック素材が使われているため、変形や破損、変色などが生じやすいのが特徴です。そのため、耐久性が低く3~5年程で作り直しが必要になることが多いでしょう。
自費の入れ歯の寿命は10年以上とされているため、将来的なことも考えてどちらの入れ歯にするか検討する必要があるでしょう。
安定しにくい
保険適用の入れ歯の場合、口の中で安定しにくく、食べ物を噛むときに入れ歯がずれることがあります。上手く噛めないため柔らかい食べ物を摂ることが増え、栄養が偏ったり顎の骨が衰えたりする恐れも考えられるでしょう。
食事だけでなく、会話の際にもズレたり外れたりすることがあるため、ストレスを感じる方もいるかもしれません。
審美性が低い
保険適用の入れ歯は、素材を自由に選ぶことができません。そのため、審美性が低いことを理解しておく必要があります。
例えば、部分入れ歯に用いられるバネの部分には金属しか使用できないので、会話の際に人目が気になることがあるでしょう。入れ歯をしていることを周りの人に気付かれたくない方にとっては、大きなデメリットになります。
不衛生になりやすい
保険適用の入れ歯はフィットしにくく、口の中でずれることも多いです。そのため、食べ物のカスが入れ歯と歯茎の間に入り、不衛生な状態になりやすいため注意しましょう。
また、保険の入れ歯の素材であるレジンは、上述したとおり耐久性が高くありません。日々の使用で細かい傷が入ることもあるでしょう。目には見えない小さな傷でも、汚れが入り込むと細菌が繁殖します。
周りの天然歯に負担がかかる
保険適用の部分入れ歯の場合、金属のバネを隣接する天然歯に装着して利用します。そのため、バネを引っかけた天然歯に負担がかかり、天然歯の寿命が短くなるリスクが高くなるので、注意が必要です。
まとめ
保険適用の入れ歯と自費の入れ歯には、どちらもメリットとデメリットが存在します。両方の特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った入れ歯を選択することが大切です。
入れ歯を作るのが初めての方は、試しに費用を抑えて保険適用の入れ歯を作るのも良いかもしれません。「自分に合った入れ歯が知りたい」「入れ歯の種類や費用について詳しく知りたい」という方は、一度歯科医院で相談してみましょう。
入れ歯を検討されている方は、東京都港区、「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩1分にある歯医者「虎ノ門ヒルズ駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、妥協なき歯科医療を目指して幅広い治療に対応しています。虫歯・歯周病治療や精密根管治療、生体親和性、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。